自賠責保険に対する異議申立とは
異議申立が必要となる理由
交通事故によってお怪我をし、後遺障害が残存した方は、まず自賠責から後遺障害等級の認定を受ける必要があります。自賠責保険は、後遺障害診断書やその他の診断書類、各種画像などをもとに後遺障害等級などを判断します(この内容が、のちに交通事故加害者側に損害賠償請求する際にも、最も重要な基準となることについてはこれまでお伝えしてきたとおりです)。
しかし、自賠責保険の初回判断については、通常、基本的な書類しか提出しないこと(特に保険会社を通した事前認定ではこのような方式になるでしょう)、専門部会による判断はされない場合が多いことなどの理由から、ご相談者(交通事故被害者の方)の実情に合わない判断がされることがあります。
このような場合に、当該判断を見直すように求める手続が「異議申立」といわれるものです。
なお、自賠責の認定内容には、交通事故と受傷との因果関係や被害者側の重過失の有無なども含まれており、これらも異議申立の対象となります。
詳しくは、当弁護士事務所までお問い合わせください。
異議申立はどのようにして行うのか
異議申立をする際、最も重要なことは自賠責の認定理由の分析です。
自賠責は、「ある等級を認める、もしくは認めない場合」、その理由を付して回答があります。その理由が誤解に基づく場合や不合理な場合は、これを訂正し、また充分に反論する必要があります。
一方、当該等級を認めるにあたり必要な診断や検査が足りていないことを示唆する場合もあります。この場合は、時に主治医の協力を仰ぎながら、適切に内容の補充や主張を追加する必要があります。
いずれの場合も、医学的な分析を欠かすことはできず、また過去に経験した類似のケースを参照することも有効な武器となります。さらには自賠責の認定は医学的知見が広まるにつれて内容が変化することもあり、その傾向を把握しておくことも必要となります。
等級認定結果にお困りの場合は当弁護士事務所へご相談ください
このように異議申立は適切な後遺障害等級を獲得するために重要な手続ですが、医学の知識や豊富な事例分析が欠かせません。
当弁護士事務所は、交通事故の解決に向かい合い30年、3000件超の経験をもとに、必要と判断する異議申立の手続は積極的に行っています。
「自賠責の判断は出たけれども、どうも納得がいかないなあ。」
という方は、異議申立の可能性はないのか、一度当弁護士事務所にご相談されてはいかがでしょうか。
なお、異議申立については一度しかできないということはありませんので、ご自身で異議申立をしたがダメだったという方も遠慮なく当弁護士事務所にご相談ください。
文責 プロスト法律事務所 弁護士/倉田多佳子(当初掲載 平成28年2月29日)
(一部修正 令和元年11月25日)
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