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【後遺障害1級】78年間にわたる将来介護費を認定。当初の提示額から1億5千万円増額

多発性脳挫傷|遷延性意識障害。和解で2億円を獲得

Kさんの場合
滋賀県 0歳 男性(乳児)
傷病名
多発性脳挫傷(高次脳機能障害)
等級
1級
提示された
慰謝料
相談前の金額 約5,000万円
相談後の金額 2億円

初期提示額の約4倍。1億5000万円アップ

突然の交通事故。乳児だった被害者に重度脳損傷が発生。

滋賀県に住む幼いKちゃん(事故当時0歳)は、母親が運転する自動車に同乗中、赤信号を見逃して交差点進入した自動車に衝突されました。

この交通事故により、Kちゃんは頭を強く揺さぶられ、急性硬膜下血腫や多発性脳挫傷等の重篤な怪我を負いました。Kちゃんは、一命をとりとめたものの、遷延性意識障害(いわゆる、植物状態)となり、脳の機能不全により生命維持にも問題が生じるなど、常時の介護が必要な状態となってしまいました。

Kちゃんのご両親は、被害者請求手続をとり、後遺障害1級1号の認定を受けました。その後、Kちゃんのご両親は相手方任意保険会社から示談金約5,000万円提示を受けましたが、損害賠償金額が妥当か分からないと当弁護士事務所にご相談をいただきました。

相手方任意保険会社から提示のあった金額は、Kちゃんに残った重篤な後遺障害や今後必要とされる介護の程度・期間などを考慮すると決して十分とは言えない額であり、当弁護士事務所は訴訟を提起すべきと判断しました。

 

職業介護人の利用を想定、78年間に渡る将来介護費用を認定!

訴訟では、将来介護費の額が大きな争点となりました。

一般に、常時介護を必要とする場合、1日8,000円程度の将来介護費が認定されることになっていますが、Kちゃんの場合、一般基準では介護の負担と釣り合いが取れないことが明らかでした。

そこで、当弁護士事務所は、後遺障害に見合った将来介護費用を算定するために、Kちゃんのカルテ等の資料を収集、主治医から具体的に必要な介護内容を証明して頂き、症状の重篤さ、介護の負担の重さを医学的観点から分析しました。

交通事故後、Kちゃんは自分の意思では一切行動ができなくなり、体温や呼吸等のコントロールができなくなったため、常に見守りが必要な上、気候や環境などに応じて適切な対処をしなければなりません。また、Kちゃんには嚥下(えんげ)障害も発生したため、食事はチューブからしか栄養を摂取できない状態となり、さらに生命維持のためには幾種類もの薬を適切に投与させる必要があります。

このように医療の知識を要する難易度の高い介護を求められ、ご家族だけで終日介護にあたるのは負担が重く困難であることから、職業介護人を利用する必要があると当弁護士事務所は判断しました。

裁判所は、Kちゃんの介護負担が重く、職業介護人の利用が必要であることを認め、ご両親が中心の介護が可能な期間については1日約1万5000円、その後は1日2万4000円の介護費用を78年間にわたり認定しました。

 

過失による損害拡大を否定し、有利な過失割合を認定。

今回の交通事故では、Kちゃんは事故発生時にチャイルドシートを着用しておらず、助手席に同乗していた同乗者の膝に乗せられ、抱きかかえられていました。

相手方任意保険会社は、本件交通事故でKちゃんが頭部を強打あるいは圧迫されたことを前提に、チャイルドシートを使用していればこれほど大きな損害にはならなかったとKちゃん側の過失を少なくとも20%はあると主張していました。

しかし、当弁護士事務所がカルテの内容を確認したところ、Kちゃんは急性硬膜下血腫や脳挫傷等の重篤な怪我を負ったにもかかわらず、頭部に打撲した痕や骨折などは見受けられませんでした。

当弁護士事務所は、主治医の意見も確認し、Kちゃんの受傷態様を検討。その結果、Kちゃんは頭部を直接打って怪我を負ったのではなく、脳が未発達の乳児であったことから、交通事故の衝撃で脳が揺さぶられたことにより脳の損傷が発生したことを明らかにしました。

その上で、当弁護士事務所は、チャイルドシートの構造上、Kちゃんがチャイルドシートを着用していたとしても、事故の衝撃による脳の揺さぶりを防ぐことはできなかったと主張。

裁判所は、チャイルドシート不使用の過失はあるものの、受傷態様は脳のゆさぶりによるものであることを認め、過失を10%に抑える判断をしました。

 

重篤事案では将来の生活を見据えた解決が不可欠です。

元気だった幼い我が子が交通事故により突然重篤な怪我を負い、常に介護が必要な状態となってしまったことでKちゃんのご家族が受けた悲しみや精神的ショックは計り知れません。それまでの生活とも一変してしまい、先の見えない将来の介護に対する不安も大きかったかと思います。

重篤事案では、将来の生活状況・介護費用の問題まで見据えて考える必要があります。
数十年先ともなれば、被害者のご家族だけで介護を続けることは困難となりますので、将来的に施設や職業介護人を利用できるよう、適正な介護費用を受け取っておく必要があります。

そのためには、被害者の後遺障害の内容や介護の負担を医学的に明らかにし、職業介護人の使用も含めた介護の必要性・程度を証明しなければなりません。

こうした問題を、ご家族だけで適正な解決を得ることは困難です。ご家族だけで抱え込まず、医学知識・重篤事案の経験豊富な弁護士にご相談されることを強くおすすめします。

ご相談・ご依頼いただくことでご家族の不安要素を和らげることができるかもしれません。

当弁護士事務所は、重篤な後遺障害を負われた方の交通事故事例を数多く扱っており、経験も豊富ですので、安心してお任せ下さい。

 

文責 プロスト法律事務所 弁護士 林 征人

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