大阪府在住のIさんは、自転車で自宅に帰る途中、道路の左端から右側に進路変更をしている際に、前方不注視の車に衝突されるという交通事故に遭いました。
この交通事故でIさんは、頭蓋骨骨折・脳挫傷等の重大な御怪我を負い、事故直後に息を引き取られました。
交通事故後、Iさんのご家族は、Iさんの突然の事故に強いショックを受けておられた上、Iさんのご葬儀やお仕事へ対応に苦慮されておられました。
そんな中、加害者側保険会社や加害者の刑事弁護人から和解を求める連絡が続いたため、Iさんご家族は対応に困り、加害者側への対応やその後の損害賠償を委任するため、当弁護士事務所に相談・依頼されました。
当弁護士事務所は、本件交通事故事案では、事故態様から過失の点で大きな争いが予想されること、ご遺族の感情の面から加害者に譲歩する交渉がふさわしくない等の理由から、裁判による解決がふさわしいことをIさん家族に説明し、了解を得た上で訴訟提起しました。
加害者側はIさんの過失7割を主張。裁判でIさんに有利な過失割合を認定。
裁判では加害者側から、本件交通事故はIさんの赤信号無視でありIさんの過失が7割だという主張が行われました。
当弁護士事務所は、加害者の車に搭載されていたドライブレコーダーの画像を基に、Iさんが道路横断ではなく同一車線上の進路変更をしたに過ぎないこと、Iさんは加害車両の前方を走行しており加害者からその姿が明確に確認できたことを明らかにし、加害者の過失が大きいことを主張しました。
裁判所は当方の主張の大部分を受け入れ、Iさんと加害者の過失を13%:87%と判断しました。
交通事故以前の仕事上の立場から、Iさんを「一家の支柱」と認定。
また、加害者は、生前Iさんはご家族と同居されていたところ、ご家族の中でIさんの収入が大きくなかったことを指摘し、Iさんが「一家の支柱」とは言えないとして、慰謝料や逸失利益を低く算定するよう主張しました。
この点について、Iさんの家では代々続く家業を営んでおられ、Iさんは法人の代表を務めておられましたが、生活上の事情や家業の引継ぎの関係から、ご自身の収入を抑え、ご家族の収入を高く設定されていました。
そこで、当弁護士事務所は、Iさん一家の家計はIさんが中心となって運営する家業により賄われていることを指摘し、Iさんが「一家の支柱」の中心であると反論。
大阪地方裁判所の裁判官は、単純な収入額ではなく、Iさんが家業の中心であることを重視し、Iさんを「一家の支柱」と認定しました。
この結果、Iさんの事案では、総額3800万円となりました。
死亡事故における損害額は、事故状況や交通事故以前の生活状況等の具体的事情に応じて大きく変動します。
しかし、保険会社の示談案で被害者の納得できる適切な解決をするためには、十分な根拠を準備し保険会社側と争う必要があります。
ご家族が受け取られるべき適切な賠償金を確保し、ご家族のご負担を軽減するために弁護士がサポート致します。
参考コラム
文責 プロスト法律事務所 弁護士 林 征人
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