Yさんはバイクで走行中に、突然対向車線を走行中の車が路外に進入するため右折してきたため、回避できずに衝突するという交通事故に遭われました。
この交通事故でYさんは距踵関節脱臼開放骨折(きょしょうしゅうかんせつだっきゅうかいほうこっせつ)、肩甲骨骨折(けんこうこつこっせつ)、第4中足骨骨折(だいよんちゅうそくこつこっせつ)、第5中足骨骨折、右外傷性足部皮膚欠損等の傷害を負い、約7ヶ月半もの長期間に渡る入院を余儀なくされました。
Yさんは、2年以上にわたる治療・リハビリの後、症状固定となりましたが、足関節や足趾(足の指)の可動域制限、疼痛、瘢痕(傷痕)などの後遺障害が残存してしまいました。
Yさんは後遺障害による仕事への影響の大きさに悩み、適切な後遺障害等級や損害賠償金の獲得のため、当弁護士事務所にご相談・ご依頼されました。
重度の足趾自動運動可動域制限の原因を明らかにして後遺障害併合7級を獲得
まず、当弁護士事務所はYさんから症状について詳しく確認したところ、Yさんは右足趾(あしゆび)のうち第4・5趾に骨折を負われていましたが、足趾の可動域制限は5本全ての指に生じていました。また、Yさんの足趾の可動域制限には他動運動(身体の特定部位を第三者が外力によって動かすこと)に比べて、自動運動(身体の特定部位を自力で動かすこと)が大幅に制限されていました。
当弁護士事務所は、Yさんの場合、交通事故で距踵関節脱臼開放骨折の傷害により、足関節~足背部の広範囲に軟部組織損傷を負われていたことから、足趾の運動に関わる筋肉(足趾伸筋腱(しんきんけん)・屈筋腱(くっきんけん))の損傷や癒着があるのではないかと見通しを立てました。
そこで、当弁護士事務所は、Yさんのカルテや画像、手術記録を収集し、内容を確認。交通事故後のYさんの可動域制限の経過や手術内容等を把握しました。
その上で、当弁護士事務所は、主治医にYさんの足趾の可動域制限の原因について医療照会を行いました
これにより、「手術中に足趾伸筋腱損傷を確認しており、足趾伸筋腱損傷が足趾の可動域制限の原因になっている」との意見書を作成して頂きました。
当弁護士事務所は、足趾の可動域制限が足趾伸筋腱損傷により生じていること、腱の損傷・拘縮(こうしゅく)の場合には筋肉の力が骨や関節に伝わらなくなることから自動運動が制限されることを指摘する意見書を作成。主治医の意見書に加え、手術記録、手術画像を付けて、自賠責保険への被害者請求(後遺障害申請)を行いました。
その結果、自賠責保険は下肢の機能障害8級相当(足関節10級、足趾9級)と足背部~足趾の神経症状12級13号、足背部の醜状障害12級相当の併合7級を認定しました。
有利な過失割合・休業損害額を認定し、解決総額約2,460万円で解決。
後遺障害等級認定後、当弁護士事務所は、認定された後遺障害併合7級を元に損害計算書を作成。
加害者側保険会社と示談交渉を開始しました。
Yさんの事案では、主に過失割合や休業損害額が問題になりました。
当初、加害者側保険会社はYさんに20%の過失があると主張していました。当弁護士事務所は今回の交通事故が加害者側保険会社の想定する事故類型とは異なること、加害者側に脇見運転が強く疑われる状況であること等を主張・立証。Yさんの過失割合を5%まで抑えることができました。
また、加害者側保険会社は、休業損害について、治療期間・休業期間が不相応に長いと主張してきました。これに対し、当弁護士事務所は、Yさんの治療歴や仕事への影響を明らかにし、治療・休業の必要があったことを明らかにし、加害者側保険会社に妥当な休業損害を認めさせることができました。
最終的にYさんの事案では、総額約2,460万円で解決することができました。
Yさんのように、直接足の指に怪我を負っていなくても、神経損傷や腱の損傷・癒着によって足趾の可動域制限が残存することがあります。
このような場合、足趾の可動域制限の原因を医学的に明らかにしなければ後遺障害は認定されません。
適切な後遺障害等級・損害賠償金の獲得には、被害者側弁護士の経験・医学的知識が重要となりますので一度、当弁護士事務所にご相談下さい。
文責 プロスト法律事務所 弁護士 林 征人
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