脳挫傷から回復。目立った障害はないものの…

大阪在住のＫさん（交通事故当時：小学生）は、自転車で信号のない交差点に差し掛かったところ、右から来た自動車に衝突されるという交通事故に遭われました。
この交通事故によりＫさんは頭部を強打し、一時は意識不明の状態になりましたが、徐々に回復されて２週間後には退院となりました。
Ｋさんはご両親に「交通事故の事を思い出そうとすると頭が痛くなる…」などと訴えていたものの、それ以上特におかしい様子はなく、身体麻痺（まひ）などの症状も残りませんでした。
加害者側保険会社を通じて後遺障害申請（事前認定）した結果は12級であり、保険会社からは329万8,303円の示談金の提示がありました。

Ｋさんのご両親は示談金が妥当なのかと疑問に思われ、当弁護士事務所に相談されました。

異議申し立てにより後遺障害12級→９級にアップ！

当弁護士事務所はＫさんのご両親に、Ｋさんの診断書など必要書類を確認した上で、

①意識障害が一定期間継続していること
②ＭＲＩ画像所見で脳挫傷（のうざしょう）痕があること
③子どもは親に正確に自分の症状を伝えられないケースがあること

などを指摘。専門病院で検査を受けたほうが良いとアドバイスしました。
検査の結果、Ｋさんには高次脳機能障害があることが発覚し、当弁護士事務所は自賠責保険に後遺障害の異議申立て手続きをしました。
その結果Ｋさんの後遺障害は、当初の12級から９級に等級上昇となりました。

「女性」→「全」労働者平均賃金が認定され、賠償金が約８倍アップ！

その後の示談交渉は金額の差が大きいことから、交通事故紛争処理センター（大阪）に申立てして解決することにしました。

Ｋさんの争点のうちの１つは逸失利益の基礎賃金でした。

加害者側保険会社はＫさんの逸失利益につき、女性であることから345万9,200円（Ｈ22年女性労働者全年齢平均賃金）を適用すべきであると主張しました。
これに対して当弁護士事務所は、Ｋさんは年少であって、児童には大きく未来の可能性が開かれており、そのことに男女の差はないため、逸失利益の平均賃金は 466万7,200円（Ｈ22年全労働者（男女計）全年齢平均賃金）を適用すべきであると反論。

あっせん案では当弁護士事務所の主張が採用されました。

そのほか、将来のインプラント代なども認定され、賠償金は2,662万6,318円（既払抜）となり、当初の加害者側保険会社提示金額より2,300万円以上、約８倍アップして解決することができました！

交通事故の賠償金は、後遺障害の等級が上昇することにより大きくアップします。

慰謝料の増額・後遺障害等級のアップには、法律の知識はもちろんのこと、
医学の領域にも精通していることが重要です。

後遺障害認定結果に疑問をお持ちの方は、一度当弁護士事務所までご相談ください。

文責　プロスト法律事務所

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