大阪在住のＵさんは横断歩道を青信号で歩行中、対向右折の自動車に衝突される交通事故に遭われました。

Ｕさんは衝突の衝撃で身体と膝を捻るようにして転倒し、膝(ヒザ)関節捻挫と腰椎捻挫の傷害を負いました。
交通事故から約10ヵ月後、Ｕさんは加害者側保険会社から治療終了してほしいと言われました。

Ｕさんは今後の後遺障害申請や、交通事故示談の話をどう進めていいのか分からず、当弁護士事務所に相談来所されました。

精密検査の結果、膝(ヒザ)半月板損傷が発覚

当弁護士事務所は、Ｕさんの「ヒザがゴリゴリする」「ヒザを曲げると痛い」などの症状から、膝(ヒザ)半月板が損傷しているのではないかと推測。Ｕさんに専門病院でＭＲＩ検査を受けて貰うよう伝えました。

するとＭＲＩ検査の結果で、Ｕさんの膝(ヒザ)半月板が損傷していることが分かりました。

膝痛につき、自賠責の回答は14級

当弁護士事務所は診断結果をもとに自賠責保険に後遺障害を申請しました（これを被害者請求といいます）。
結果は、膝(ヒザ)につき14級、腰椎につき14級の併合14級の認定。
Ｕさんの疼痛は「他覚的に証明できる（半月板損傷が画像上で確認出来る）」ものであるため、通常の自賠責の運用では12級が認定されてしかるべきです。

しかし自賠責は「外傷性とする明らかな異常所見は認められない」などの理由で、14級しか認定しないというものでした。

当弁護士事務所は認定結果に対して異議申立したものの、自賠責保険の結論は変わらず14級のままでした。当弁護士事務所は最終手段として、裁判で12級を狙えるのではないかと判断し、Ｕさんに相談の上、大阪地方裁判所に提訴し、裁判で12級獲得を目指すことにしました。

膝(ヒザ)半月板につき、裁判で12級認定

判決の結果、Ｕさんの半月板損傷は認定され、損害金額は12級が全面的に認められたものとなりました。

また加害者側代理人は、Ｕさんはもともと膝(ヒザ)に変形性膝関節症があったとして素因減額75％を主張しましたが、裁判所はこれを認めず、素因減額０％、さらに過失割合についても０％で解決できました。

（加害者側の主張）　　（判決）

後遺障害慰謝料　　110万円（14級）→　　280万円（12級）

過失割合　　　　　10％　　　　　　→　　０％

素因減額　　　　　75％　　　　　　→　　０％

文責　プロスト法律事務所　弁護士　林 征人

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