強い衝撃－シートベルトによる腱板損傷

京都府在住のＹさんは、路肩に自動車を停め友人を車内で待っていたところ、脇見運転の車に時速40㎞の勢いで追突されるという交通事故に遭われました。

Ｙさんは全身を打撲し、救急病院で２週間入院しました。
退院後、右肩や腰に痛みが残っていたため、近くの大学病院で通院を開始しました。なかなか治らない右肩の痛みに対し、大学病院で「腱板損傷」と診断されました。
交通事故から１年近く経っても痛みは引かず、Ｙさんは当弁護士事務所に「後遺障害申請と示談の依頼をしたい」とご相談・来所されました。

自賠責は交通事故との因果関係なし、後遺障害非該当と判断

自賠責の後遺障害申請の結果は「交通事故当時の診断書に腱板損傷の診断がない」などの理由で「後遺障害非該当」との結果であり、異議申立をしても結果は変わりませんでした。
当弁護士事務所はＹさんの後遺障害（12級相当）は交通事故によるものであり、裁判での等級認定をはかるべきと判断。12級を元にした金額で提訴しました。

交通事故加害者側は、「自賠責で後遺障害認定されていない」ことなどを理由に、後遺障害については認めないとの主張を繰り返しましたが、当弁護士事務所は、事故態様、当初の病院で看護師に肩の痛みを訴えていたこと、シートベルト損傷による受傷機転などを主張・立証。

裁判所は当方の主張を認めて後遺障害12級前提の和解案を提示し、当該内容で和解が成立しました。

自賠責の等級認定が得られなくとも、証拠を収集し、裁判で立証することにより、後遺障害等級が認定されるケースがあります。

コラム記事　後遺障害が残ったのに自賠責の判断は「非該当」？

文責　プロスト法律事務所　弁護士／倉田 多佳子

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