Ｑ　後遺障害の等級が上昇すると、具体的にどんな得があるのですか？

Ａ　等級が上がると、最終的な賠償額が大きく上がります。

交通事故実務では、後遺障害の等級・内容によって、逸失利益（将来の収入の減少額）の割合や年数、後遺障害慰謝料の額などが決まります。
後遺障害の等級が変わると、これらの計算の土台となる部分が変わりますので、最終的な金額が大きく変わることになるのです。

後遺障害等級が上がると、賠償額も上がります。

Ａさん（47歳 年収500万円）が事故に遭い、脊髄損傷が残った場合について、後遺障害等級ごとに後遺障害逸失利益・後遺障害慰謝料の一般的な金額を出すと、以下のようになります。

・後遺障害14級の場合
逸失利益　　　　500万円×５％×4．3294（喪失期間５年間のライプ）＝108万2,350円
後遺障害慰謝料　110万円
合計　　　　　　218万2,350円

・後遺障害12級の場合
逸失利益　　　　500万円×14％×12.4622（喪失期間20年間のライプ）＝872万3,540円
後遺障害慰謝料　280万円
合計　　　　　　1,152万3,540円

・後遺障害９級の場合
逸失利益　　　　500万円×35％×12.4622（喪失期間20年間のライプ）＝2,180万8,850円
後遺障害慰謝料　670万円
合計　　　　　　2,850万8,850円

Ａさんが、当初は後遺障害14級に終わってしまったが、異議申立で等級変更に成功したとすると、逸失利益の後遺障害慰謝料の合計額は、12級に上昇すると約5.2倍、９級に上昇すると約13倍 に増額する計算になります。

後遺障害の等級が変更すると、最終的にこれだけ大きな差が出るのです。
このため、当事務所では、妥当な等級の獲得に重点を置いて、交通事故問題の解決に取り組んでいます。

文責　プロスト法律事務所　弁護士　林　征人

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